かけだし漫画家・溝口楠乃の漫画制作ブログ

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【マシュマロ返信】担当さんにキャラが好きになれないと言われ、描きたい話じゃなくなってしまいます。

 

 

めちゃくちゃわかります!

私もまったく同じような状況になってしまったキャラがいて

とりあえず置いておいてます。

 

私自身、癖があるキャラが好きなんですけど

質問者さんと同じように魅力を伝えきれず、

次は素直でいい子なキャラで作ってみたら

無味無臭なキャラになっちゃったりして。

 

担当さんに「別にいい子である必要はない」と言われたこともあります。

でも実際そうなんですよね。

いい子だから好きになるのか?っていったら別の話で

 

自分が描きたいものではなくなるし

それを読者が求めてるわけでもないし

宙ぶらりん状態になってしまうんですよね。

 

だから結局は、その個性的な癖を変えることなく魅力を伝える!

ということに尽きると思います。

よく言いますよね。長所と短所は紙一重って。

短所があるからこそ長所がある。

そこを表現出来たらいいんだと思うんです。

 

それがなかなか難しいんですけど

 

難しいからこそ、うまく伝えられたらそれが

「面白さ」になるんだと思うんです。

 

 

最近、職場の設備に鈴虫が入り込んじゃて

りんりんりんりん鳴くんです。

 

その設備の近くで作業してる人は「うるさい」っていうし

お客さんは「秋らしくて風情があるね」っていうし

 

鈴虫の「りんりん鳴く」っていう特性は何ひとつ変わってないけど

周りの状況や立場によって好きか嫌いかが変わってくるんですよね。

 

これ、少女漫画に当てはめてみると例えば、

 

空気も読まずにずっと喋ってる、おしゃべり男子・鈴虫くん。(?)

主人公はなんだコイツうるさいな~って思っている。

 

ある日なんやかんやあって主人公がクラスのみんなに

無視をされるようになってしまった。

 

でも鈴虫くんだけは、そんな空気も読まずに主人公に話しかけてくれる。

 

鈴虫くんのおしゃべり男子という特性は何ひとつ変わってないけど

状況が違うだけでちょっと好きになりませんか?

 

そういうキャラに対する感情の変化こそが

「面白さ」なんじゃないかなって思うんです。

 

そう考えるとやっぱり、癖は主人公よりも相手に持たせ方が表現しやすいのかもしれないですね。

少女漫画なら特に、読者は主人公を自分の分身として読むので、

主人公が相手の魅力に気づくと同時に

読者にもそれが伝わるんじゃないかと思うんです。

 

どうしても主人公の方に癖を持たせたい場合は

共感してもらえるレベルまで掘り下げる必要がありますね。

 

なぜプライドが高くなってしまうのか?

主人公はそれに関してどう思ってるのか?

それに対してどのような努力をしているのか?

 

「プライドが高い」という部分が可愛いんじゃなくて

そういう壁があるのに

素直になろうとする姿が可愛いんじゃないでしょうか?

 

乗り越えるべき壁が高ければ高いほど

マンガは面白くなります。

だから

「内気だから素直になれない」よりも

「プライドが高くて素直になれない」方が

それを乗り越えた時ストーリーが面白くなると思います。

少なくとも私はそういう漫画が読みたいです!

 

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過去の掲載作「シンデレラエラー」

集英社りぼんの公式サイトでご覧いただけます!

マシュマロで溝口楠乃を知って、

溝口が描く漫画をまだ読んだことないよって方も

ぜひご覧いただけると嬉しいです!

掲載期間は2024年9月5日までです!↓こちらから

ribon.shueisha.co.jp

 

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りぼんチャンネルで溝口楠乃作品の冒頭動画が見れます↓

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就職情報サイトキャリアガーデンさんで書かせていただいた

漫画家志望さんにむけたコラムはこちら↓

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