質問者さんのお悩み…痛いほどお気持ちわかります…!
商業誌に挑戦してる人なら一度は通る葛藤なのではないでしょうか。
(そんなことないかな?少なくとも私は通った…)
質問者さんの漫画を拝見していないので
芯を食ったアドバイスができるかはわからないのですが、
まずそもそも王道って何?ってところからお話していきたいと思います。
「王道には王道たるゆえんがある」という言葉があります。
ゆえん…つまり理由・根拠ですね。
王道というと例えばどんなものが思い浮かぶでしょうか?
私が今パッと思い浮かんだのは
冴えない女子とクラスの人気者イケメンの恋愛ストーリー
少女漫画と言えばコレ!ってくらい王道な設定ですよね。
ではこの王道の「ゆえん」の部分は何だと思いますか?
なぜ冴えない女子とクラスの人気者イケメンの恋愛ストーリーが
王道と言われもてはやされるのでしょう?
これは私なりの考えですが、
「リアルではありえないような、夢みたいな設定だから」だと思うんです。
だって、リアルでなかなか見たことないですよねそんなカップル。
実はリアルな視点から見てみると「王道設定」の時点ですでにぶっ飛んでるんですよ!笑
少女漫画の中でならあるあるで、漫画が好きでたくさん読んできた人にとってみたらありふれてるように感じるかもしれません。
でも、普段あまり漫画を読まない人や、漫画をはじめて読むような小学生の視点から見たらどうでしょうか?
リアルではありえないような、夢みたいな物語が漫画の中で繰り広げられているんだと思うとワクワクしませんか?
もちろん、ただ冴えない女子とクラスの人気者イケメンがくっつくだけならつまらないですよね。「なんで?」「お互いどこに惹かれたの?」「夢じゃなくて嘘じゃん」って思いますよね。
リアルではありえないようなカップルがどのようにして成立するのか?
それをどうやって納得してもらうのか?
夢みたいな設定にどうやってリアリティをもたせるのか?
その部分こそ作家のオリジナリティを発揮させるポイントなんだと思うんです。
わたしも、自分で言うのもなんですがオリジナリティあふれるタイプでして…笑
ついついひとつの作品にオリジナリティを詰め込みすぎちゃうんです。
オリジナリティを詰め込みすぎちゃうと一番伝えたいところが際立たなかったり、読者をおいてけぼりにしてしまうという難点があるんです。
だからひとつの作品にオリジナリティは一個だけでいいんです。
むしろ、ストーリーラインは王道にして、具体的な内容に作者のオリジナリティを発揮させるという考え方がわかりやすいかもしれません。
王道か?ぶっ飛んだものか?の二択ではないし
王道一択でもありません。
(それはそれでただありきたりなものになってしまうので…)
「王道の中に作者ならではのエッセンスを忍ばせる」というのが
程よいバランスなんじゃないかなーと思います。
もちろんそのエッセンスがぶっ飛んでてもいいと思います!笑
逆に世界観がぶっ飛んでるなら内容を王道なものにするといいと思います。
そうじゃないと読者が共感して入り込む余地がないので。
色んな人気作品を研究してみると割とそんな感じだなって思います。
なにはともあれ、
描いてて楽しいという気持ちを一番に大切にしてくださいね!
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