かけだし漫画家・溝口楠乃の漫画制作ブログ

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テーマから決めてキャラを作ると駒のようになっしまいます2023年8月27日

 

私は完全にテーマを決めてからキャラを考えるタイプですが、だからこそ質問者さんとまったく同じ悩みを持ってます。

キャラから作ってテーマを見つけた方がそういう悩みが起きなくて済むとは思うんですけど、ある程度のテーマがないとキャラも生まれないんです。

 

例えば、デビュー作のはぐれうさぎの恋なんですが、あれは実は最初「不登校を肯定する」がテーマだったんです。いじめられて教室にいられなくなって、屋上で勉強してたら先輩に教えてもらうことになり…という展開で考えていたのですが、キャラを動かしてくうちにだんだんキャラが勝手に動いてくれて全く別の展開になり、テーマも「空気なんか読まなくていい!」というところに着地したんです。

(デビュー作読んでいただいてる前提で話してごめんなさい)

 

こんな感じで、キャラによって当初のテーマが変化するということもありますし、テーマに固執しすぎないのも大事かもしれません。

ほんとにあのデビュー作は岡倉先輩というキャラがああいう行動してくれなかったらこんなシンプルなテーマに着地できなかったと思うので岡倉先輩がいなかったらデビューもできてないんじゃないでしょうか…。

 

「キャラが勝手に動く」ってどうしたらいいんだろうって思いますよね。私も思います。だってほんとに「勝手に」動いてくれたので私自身無意識なんです。だから再現できないというか、方法論として確立できてないのです…。

 

でも最近思うのは、キャラって本当に生きてるんだなーって。

人間とそれを創り出した神様みたいな立場でキャラを考えると、つい都合よく動かしたくなっちゃうんですけど、最近は自作のキャラもこの世界に存在する人間で、その人をより深く知っていく作業という感覚でキャラと向き合うのが1番いいんじゃないかなって思います。意識するとしたらそこですかね。

 

描きたいテーマがあるということは恐らく譲れないシーンやセリフがあるんじゃないかと思うんですけど、どんなキャラがそれをしたら響くか?どんなキャラならそれをやってくれそうか?どんな相手役なら主人公にいい影響を与えてくれるか?

作者ではなく「その人自身が意志を持って動いてくれるようなキャラを探す」という感覚ですかね。

「作る」ではなく「探す」。そしてそのキャラに委ねてみる。

 

ちょっと感覚的な解答になってすみません。

(お気遣いありがとうございます!)

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